二ひきの馬が、まどのところでぐうるぐうるとひるねをしていました。
すると、すずしい風がでてきたので、一ぴきがくしゃめをしてめをさましました。
ところが、あとあしがいっぽんしびれていたので、よろよろとよろけてしまいました。
そのあしに力をいれようとしても、さっぱりはいりません。
そこでともだちの馬をゆりおこしました。
「たいへんだ、あとあしをいっぽん、だれかにぬすまれてしまった。
「だって、ちゃんとついてるじゃないか。
「いやこれはちがう。だれかのあしだ。
「ぼくの思うままに歩かないもの。ちょっとこのあしをけとばしてくれ。
そこで、ともだちの馬は、ひづめでそのあしをぽォんとけとばしました。
「やっぱりこれはぼくのじゃない、いたくないもの。ぼくのあしならいたいはずだ。よし、はやく、ぬすまれたあしをみつけてこよう。
そこで、その馬はよろよろと歩いてゆきました。
「やァ、椅子がある。椅子がぼくのあしをぬすんだのかもしれない。よし、けとばしてやろう、ぼくのあしならいたいはずだ。
馬はかたあしで、椅子のあしをけとばしました。